合気道はぶつかり合いや取っ組み合いではなく、剣術を基にした捌(サバ)き合いの武道・武術である。
その所以は、相手の攻撃の線を刀の鎬(シノギ)部で摺り上げ、また受け流しつつ相手の攻撃の線を躱(カワ)し、体勢を崩して技をかける、ことにある。
従って、間合い・遠山の目付(相手には動く部位と動かぬ部位のあること、さらに動く部位には先端部の早い部位と起点に近い遅い部位のあることを認識し、それへの対処を要する)・運足・刀法など、剣術の諸要素の技術習得も必要である。
⇒術理的には:自らは自然体の正しい姿勢で、相手の攻撃の線と速さを見切り、その線の通り道を作るよう相手の動きに合わせつつ流す体捌きで体勢を崩し、制する武道・武術である。
《究極の目標》:動けば技となる!(開祖のお言葉)
【基本的な考え方】:剣術を基にした捌き合いの武道・武術!
【合気道の諸要素】:米糠3合(牛乳瓶3本分)持てれば合気道は出来る!(開祖のお言葉)
⇒”やりよう”によっては、何方にでもできる武道・武術、ということか!?
物理の法則の活用・人体の生理的弱点の活用!
1)物理の法則の活用例
三角形の性質(強靭性、分力・合力、切込み力など)、衝撃力(体重移動など勢いの活用)や仕事量(効率化)などの考え方・・ほか
2)人体の生理的弱点の活用例
関節・脳の単一性など弱点の活用・・ほか
力は動いて出すもの!
1)正しい姿勢を用いての剣術の動き ~ 同手同足の動きで、縦・横方向に崩す!
2)合気道、読んで字の如し、動きに合わす。
3)心身のゆとりがなければ、脆(モロ)い。
何気なく、抵抗感を与えず!
1)合気道、読んで字の如し、相手の気持ちに合わす。
2)人のカラダは半鐘の様なもの。強く打てば強く響き、優しく打てば優しく響く。
各種相手からの攻めに対する捌きと一教など個々の技との組み合わせ!
Ex:
片手持ち四方投げ、両手持ち四方投げ、正面打ち四方投げ、横面打ち四方投げ、突き四方投げ・・ほか
片手持ち一教、両手持ち一教、正面打ち一教、横面打ち一教、突き一教・・ほか
~遥か彼方であろうが、この考え方の延長線上に《究極の目標》あり、と確信している。また、我流の動き、即ち特に訓練を受けていない生来の動きでは上達に限界があり、『急がば回れ』、基礎・基本動作を重視、さらに先の【基本的な考え方】&【合気道の諸要素】を咀嚼・工夫し、より高みを!
技のポイント ~ Ⅰ.項の ”相手の攻撃の線を読み、通り道を作る動きでの体捌きで相手の体勢を崩す”
1、前からの攻め
1)持ち:片手持ち、十字持ち、諸手持ち、両手持ち、肩(胸)持ち・・ほか
2)打ち:正面打ち、横面打ち
3)突き
2、後ろからの攻め
後ろ両手持ち、肩手持ち襟締め、両肩持ち、羽交い絞め・・ほか
技のポイント ~ 相手の体勢を崩した後、基礎・基本動作をベースにした正しい動きであること。
1、投げ技
各種呼吸投げ、四方投げ、入身投げ、回転投げ、隅落とし、天地投げ・・ほか
2、投げ固め技
小手返し
3、固め技
一教、二教、三教、四教、五教(= 一般的には短刀取りでの技)、肘極め・・ほか
以上
(文責 : 村田義昭、H31.1.10.版 補筆)
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